日本を代表するテクノグループの電気グルーヴ。語感の良いふざけた歌詞と、時代に対応したクールなトラックで一世を風靡し、今なお旺盛に活動をされていらっしゃいます。
1980年台から活動されていてアルバム数も多いので、どのアルバムから聴けばいいのかわからない!という人も多いかと思います。そこで、おすすめのアルバムを5つまとめてみました。何から聴くか迷った時に参考にしてみてください。
1.A
1997年リリースの、電気グルーヴ7枚目のアルバムです。
『Shangri-La』のヒットによりセールス面でも成功したアルバムで、CD販売全盛期のオリコン週間ランキング最高3位を記録しています。
最近のアレンジの映像がYouTubeにありました。ライヴ用にかなり軽やかなアレンジとなっていますが、浮遊感溢れる感じが素晴らしく大好きです。
また、石野卓球・ピエール瀧・砂原良徳の3人体制では、2018年時点で最後のアルバムです。
Aについての全曲レビューも書いておりますので、よければご一緒に是非↓
2.VITAMIN
1993年リリースの4枚目のアルバム。
これ以前のアルバム(「FLASH PAPA」「UFO」「KARATEKA」)迄のラップ主体の比較的ポップな路線から、トラック主体のハードコアテクノ路線に大きく方向転換しています。
全10曲のうち5曲がインストゥルメンタル楽曲で占められており、歌ものが当然であったであろう当時からするとかなり攻めた内容となっています。
NHKの音楽番組に出たときの映像がYouTubeにあったので、貼っておきますね。天下のNHKででもやりたい放題やってる芸人みたいな彼らですが、演奏曲『Happy Birthday』のクオリティは文句なしに高く、めちゃくちゃかっこいいです。そして何より、ファンからキャーキャー言われてるのが新鮮です。石野卓球の髪が長いのも時代を感じますね。
VITAMINについてもレビューを書いていますので、よければご一緒に一読くださいませ↓
3.DRAGON
1994年リリースの5枚目のアルバムです。
前作VITAMINからのハードコア・テクノ路線は健在で、全10曲中5曲がインスト曲とVITAMIN同様に攻めた内容となっています。
このアルバムにおける有名曲といえば、『虹』です。電気グルーヴの作品では珍しく女性とのデュエット曲となっており、独特の浮遊感と幻想的な歌詞で現在でもライヴで頻繁に演奏されている、電気グルーヴの代表曲のひとつです。
テクノ楽曲やシンセサイザーをオマージュしまくったことで音楽界隈においても有名なアニメ『交響詩篇エウレカセブン』にて、アルバムアレンジそのままで利用されたことでも知られています。PVは特にないようなので、Apple Musicからの試聴をどうぞ。
代わりに『ノイノイノイ』の映像がありましたのでどうぞ。これまたポップジャムです。
シングル曲でなく且つアルバムアレンジですらない楽曲まで放送するなんて、NHKは電気グルーヴ大好きすぎでは。
『DRAGON』についてもレビューを書いておりますので、よければぜひご一緒に一読くださいませ↓
4.ORANGE
1996年リリースの6枚目のアルバムです。
VITAMINやDRAGONのようなハードコア・テクノに加え、KARATEKA迄のふざけた歌詞が全開の、非常に電気グルーヴらしいアルバムです。歌ものが全11曲中10曲と、テクノミュージックをあまり聴いたことないという人でも入りやすいアルバムだと思います。
ライヴの映像がありましたので、置いておきますね。歌詞のおふざけ度とトラックのかっこよさが正比例しているのがよいです。石野卓球とピエール瀧の自由奔放なパフォーマンスに乗じて暴れている砂原良徳が可愛い。
個人的に一番好きなアルバムがこの『ORANGE』ですが、次作の『A』の影に隠れて世間的にフィーチャーされる機会が非常に少ないので、皆、もっと聴いてくれ!そんな思いを綴ったレビューも書いておりますので、こちらもよければぜひ↓
5.TROPICAL LOVE
2017年リリースの電気グルーヴ13枚目のアルバム。
2000年台になってからの電気グルーヴの作品は、石野卓球ソロの延長のようなダンサブルでフロア特化型といったニュアンスの強いトラックとなっていて、歌詞の存在感も下がっていたことから取っ掛かりが良いとは言いにくい作品が多かった印象を持っています。好きなんですけどね。
一方でこの『TROPICAL LOVE』については石野卓球ソロの延長のダンサブルなトラックと、電気グルーヴ伝統のふざけた歌詞が両立しており、初めて聴いたときは「これは待っていた電気グルーヴだ!!」とついガッツポーズをしたものです。
このアルバムからは、リードトラック『人間大統領』のPVが公開されています。企画・演出は天久聖一によるもの。大統領として出てくる青いスーツの人は、某国の不動産王がモチーフですね。印象的なベースはRIZEのKenKenによるもので、トラックのビデオの癖の強さに負けない強さを作り出すのに一役買っています。
ライブ映像もありました。このくらいのバランスがちょうどいいなぁと思います。
まとめ
電気グルーヴのおすすめアルバムを5つまとめてみました。
初期のふざけたラップや最近のDJプレイ主体の作品も勿論良いのですが、全アルバムからのオススメとなるとやはり3人体制の頃の作品が多くなってしまうなぁという印象です。
これらのアルバムから入って、他のアルバムを聴き込まれるとよいかと思います。少しでも取っ掛かりの悪さが解消されると幸いです。
それでは!